「美魔女」とか「愛され○○」とか「モテ○○」とかいうフレーズが定着してから、ずいぶん経ちますね。
個人的に、この辺りのワードがならぶ雑誌はスルーなので、
今はどんな人が「美しい人」と言われているのか、あまりピンときていません…(^^;)
そんな私で恐縮ですが、今回ご紹介する本は、
自分が「乾いている…」と感じた時によく手に取っていますw
タイトルがちょっと照れくさいんですけど、
女性性について真面目に考えさせてくれる本だと思っています。
初版は1990年。今の時代感覚と、多少ずれるところもありますが、
根源的な問いついての記述は、今読んでもグッと心を掴まれるような力強さがあります。
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『美しい女(ひと)になる』
ペルラ・セルヴァン=シュレイベール 著 伊藤 緋紗子 訳 (光文社 刊)
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著者のセルヴァン=シュレイベール女史は、長年「マリ・クレール」誌で
編集者として活躍し、編集長としてのキャリアもある女性。
43歳で結婚したのを機に、その華々しいキャリアを一度手放します。
この本は、女史が「マリ・クレール」誌を離れた後、25人の女性達にインタビューし、
仕事、セクシャリティ、母性、そして女らしさ等について、考察したものです。
インタビュー対象になった女性たちは、みな「グラン・セコール」という
高等専門学校で学んだ女性たちですが、卒業後の道は誰一人として同じ人はいません。
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結婚した人がいれば、独身の人もいる。
離婚した人もいれば再婚した人もいる。
子供が3人いる人がいれば、いない人もいる。
家族ができたのを機に、仕事量を減らしたという人がいれば、
キャリア道をひた走る人もいる。
仕事が忙しくて、子供と接する時間が十分にとれないことに、罪悪感を抱く人もいれば、
「時間は量より質」と割り切れる人もいる…。
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女史は、インタビューに答えた女性一人ひとりの中に、オリジナルの「女らしさ」を見出します。
私が思うこの本の最初から終わりまでを貫く一番のキーワードは「女らしさ」だと思います。
女史は「女らしさ」を4つに分けて考察しています。
「母」「アマゾネス(女傑)」「娼婦」「メディアル(仲介者)」です。
この4つの要素が、男性にとってどういう影響を及ぼすかという視点で
考察されているようですが、そうすることで、各要素の特徴が際立つと考えたのかもしれません。
個人的には、対男性ということに限らず、自分の中にある女性性(男性だったら男性性)に
意識を向けてみるというのは、結構面白いな、と思っていて、
普段は表に出ていないけど、確実に自分の中にある女らしさ(男らしさ)を発見したり、
逆にいつもの習慣が、実は自分の女性性(男性性)の表現だったのね、と気が付いたりして、
自分観察の切り口としては、すごくお勧めです。
「女らしさ探しごっこ」は、不思議に自分を潤してくれる楽しい遊びです。
騙されたと思ってw、ぜひトライしてみてください(^^)v
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